ずまログ

日常/非日常の印象を徒然なるままに綴ります

短編05:スパゲティーの年に

ここに描かれているのは完璧な孤独である。と同時に、僕が学生寮のキッチンで茹でていたパスタを思い出させる。もっともトマトソースではなくホワイトソースだったが。小麦粉とバターとミルクを合わせて作ったやつだ。そこにキャベツやら何やら余った食材を適当に放り込んでいた。そして、この情景は『ねじまき鳥クロニクル』の冒頭に繋がっている。とにかく確実に言えることは、この文章を読むと猛烈にパスタを作りたくなってくるのだ。そういうフィジカルな影響力を持っている。