短編32:とんがり焼きの盛衰
とんがり焼きは小説のメタファーとして読める。「新作募集大説明会」は小説雑誌に応募して新人賞などを選考する会だとすると、「皮の部分がもったりして」「今の若い人間がこんなの好」むとは思えないというくだりは痛烈な批判の雰囲気をまとう。それでいて、受付の彼女から蹴飛ばされ囁かれるやりとりは日本の小集団におけるある種の閉鎖性をコミカルに描き出していて読んでいてとても楽しい。結びの「鴉なんてお互いに突きあって死ねばいいんだ」なんて痛快ですらある。
とんがり焼きは小説のメタファーとして読める。「新作募集大説明会」は小説雑誌に応募して新人賞などを選考する会だとすると、「皮の部分がもったりして」「今の若い人間がこんなの好」むとは思えないというくだりは痛烈な批判の雰囲気をまとう。それでいて、受付の彼女から蹴飛ばされ囁かれるやりとりは日本の小集団におけるある種の閉鎖性をコミカルに描き出していて読んでいてとても楽しい。結びの「鴉なんてお互いに突きあって死ねばいいんだ」なんて痛快ですらある。