ずまログ

日常/非日常の印象を徒然なるままに綴ります

自己紹介に代えて

オイルショックの翌年に西宮市で生まれた僕は、武庫川の堤防沿いの町で育った。町の標高は川の水面より低く、大雨の日にはいつ水が溢れるかとドキドキしていた。川が穏やかな日は、河川敷で小石を投げたり、目についた気になる物を拾ったりして遊んだ。日が暮れると、河川敷に寝転んで星図を持って夜空を眺めた。12になる年に四日市市に移り住むまで、川は僕の日常の一部として常にそこにあった。

引っ越し先には、近くに川はなかった。代わりに垂坂山という小さな丘で遊んだ。高校生になると、ワンダーフォーゲル部に入り、3年間登山漬けの生活を送った。山は僕の日常の一部として常にそこにあった。

大学を卒業し社会人になり、10数年の間、山や川から遠ざかっていたが、ふと5年程前から道具を更新し、再び遊び始めている。若かかりし頃に通った場所を辿ると20年の年月を経ても山も川もそれほど変わらないことを実感する。そして深い安堵を覚える。